法面工事とは?内容や工法、安全対策について解説

道路建設などの開発に伴い、山地を削ったり、盛土をすることにより作られる人工斜面の事を法面といいます。
法面を保護することにより、がけ崩れ・宅地崩壊・河川の氾濫などから私たちの社会生活が守られています。

今回はそんな法面工事の概要や安全対策、工法を解説していきます。

法面工事とは


法面工事とは、道路建設などの工事によって出来る人口斜面(法面)を、斜面崩壊や地すべりが拡大しないようコンクリートなどで覆う工事です。
集落や家屋、道路の安全を確保する大事な役割を果たしています。

法面は都市や街中で見られる建築物や施設と違い、主に郊外で見られます。
建設業界以外の方は、山中でのドライブ時や台風のシーズンなどの法面崩壊の災害ニュースで、何気なく目にしていることが多いと思います。

安全対策


法面工事は急勾配の斜面で作業するので、作業員の転落事故など常に危険が存在する作業です。
作業現場では主に以下のような事故が想定されます。

墜落事故

作業箇所を移動する際に安全帯を使用をしなかったり、命綱を親綱から解除してしまう等によって生じる事故です。

転落事故

建設機械や運搬車等が、作業中または移動時に横滑り等によって発生する事故です。

事故を防ぐ為には

転落防止対策や現場の安全管理を必ず行わなければなりません。

安全上の注意事項を作業者に周知徹底し、作業員同士のコミュニケーションや安全教育、法肩への接近禁止措置や誘導者の配置を徹底する必要があります。
また、現場で使用される機械や運搬車両の点検・整備状況の確認、転倒時保護構造を装備した機械の選定、運転者のシートベルト着用の指導等を行うことで事故を未然に防ぎます。

法面の工法


法面に関する工事は大きく分けて切土・盛土工、法面保護工の2つが存在します。

切土・盛土工

斜面や低地を造成する際に、土砂をほぐして撤去したり、土を盛って平らな敷地を造成する工事です。ここで人工的に作られた斜面が「法面」です。
しかし、これだけでは水の浸食や浸透により法面が崩壊してしまいます。

法面保護工

法面を風化・侵食から守り、法面の安定を図る必要があります。
これが法面保護工事です。
法面保護工事は、大別すると以下の2つに分けられ、状況に応じて適切な工法を用います。

  • 「植生工」・・・植物を用いて法面を保護
  • 「構造物工」・・・コンクリート等の構造物を用いて法面を保護

法面に湧水がある場合、より安定を図る為、「法面排水工」を併用する必要があります。

法面排水工

自然災害が多く、急な地形も多い日本では、排水の重要性が非常に大きくなります。
法面の崩壊の原因である地表水・浸透水を排除する工法で、表面排水と地下排水の2つに大きく分けられます。
法面崩壊の多くは表面を流れる水や地下水が原因となり、浸食や崩壊が起こります。
その為、適切な法面排水溝を設置することで、法面崩壊を防ぎます。

法面保護工について


法面保護工はその目的から以下の4つに大きく類型化できます。

目的 保護工法
土砂流出防止 かご工・板柵工
浸食や風化防止 モルタルコンクリート吹付や石張、ブロック張
表層部の崩落防止 土留め
法面の滑動による崩壊防止 アンカー工

土砂流出防止

湧水や表流水による表面の土砂流出から、法面を守ります。

かご工

法面の下方にかごを設置し、土砂流出を食い止めます。
自然石が詰められた籠の種類には、じゃかご、ふとんかご、かごマット等があり、想定される法面の状況や景観に応じて適切な工法を選択します。

板柵工

多くの場合、植生と組み合わせて施工されます。
植生が根付くまでの間、法面の土砂浸食を防ぐために法面の下方に柵を設置します。

浸食や風化防止

表面水などによる浸食や風化から、法面を守ります。

モルタルコンクリート吹付や石張、ブロック張

法面の表面をコンクリート等で被覆することで、浸食や風化を防ぎます。
モルタルコンクリート吹付とは、風化して剥離または崩落する恐れのある岩盤もしくは、沈砂池や調整池等の水の干満を繰り返す箇所に対して吹付機を用いて、モルタルコンクリートを圧縮空気によって吹き付ける工法です。

表層部の崩落防止

表層部の崩落を未然に防ぎます。

土留め

土地にゆがみや高低差がある場合は、斜面の土を留める必要があり(土留め)、土を留めるための壁状の構造物(擁壁)を設置します。
コンクリートブロックや石、現場打ちなどで『土を留める』ことで、背面からの土圧に耐え、法面の崩落を防ぎます。
安定した地盤や土地を作ることにより、斜面の土砂の侵入を防ぐ効果も期待できます。

法面の滑動による崩壊防止

雨水などが地層にしみ込むことで起きる、地すべりから法面の崩壊を防ぎます。

アンカー工

直接安定な岩盤に緊結したり、削孔に高強度の鋼材などの引張り材を挿入し、鋼材の引張り強さを利用することで、地すべりに対抗する工法です。
他の工法と併用して、その安定性を高める目的で用います。

まとめ


法面工事と一口に言っても、様々な工法がある為、状況や目的に併せて施工される方法は異なってきます。
都市部での工事と違い、施工最中の現場を目にすることは多くないですが、丘陵地、海岸や河川の水際など様々な場所で法面工事が行われています。
技術と景観への配慮がされた法面工事は、私たちの社会生活に欠かせない工事なのです。

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