土木施工管理技士とは?1級と2級の違いや気になる年収、難易度についても解説!

土木施工管理技士は土木工事に欠かせない資格の一つです。
建設業における高齢化や入職者の減少の影響で資格取得者も減少しているため、1級の受験資格の緩和や新たに「技士補」の設置などが行われています。
そうした経緯の説明や土木施工管理技士の1級と2級の違い、土木工事における業務内容などを紹介します。

土木工事とは

土木工事は身近な道路から発電所やダムといった施設まで、人が生きる上で欠かせない公共建設物を対象にしています。
また、昨今では地震や土砂崩れや、大雨による川の氾濫などにおける自然災害の復旧作業、道路や橋梁などの修繕といった土木工事が増えています。
それに対し、建設業全体における従事者の高齢化や入職者の減少により、土木施工管理技士の不足が懸念されています。
土木工事に欠かせない資格ですが、どのような役割を果たすのかを次に解説します。

土木工事に関する情報は、下記も参考にしてください。
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土木工事の種類や資格について徹底解説!
土木工事の主要資格10つ!メリットや難易度を徹底解説!

土木施工管理技士とは

土木施工管理技士とは施工管理技士の国家資格の一つです。
土木工事に精通しているという証明(資格)の一つであり、「一般財団法人 全国建設研修センター」が検定を実施しています。
土木施工管理技士には1級と2級があり、取得するとそれぞれ主任技術者監理技術者として建設現場で管理業務などを行えます。
土木工事の現場において工程管理安全管理を任されるようになり、会社や周囲からも一目置かれる資格だと言えるでしょう。

1級と2級の違い

土木施工管理技士が土木工事においてどういった業務をするのか、1級と2級でどのような違いがあるのでしょうか。
そうした解説と資格取得における必要な受験資格試験の内容難易度についても説明します。

業務内容

土木施工管理技士は土木に関わる工事現場において施工計画の作成作業工程の管理施工時における安全の確保、建設物に対する品質・コストの管理をします。
土木工事の現場は範囲が広いため、数人で1つのチームを担当する場合もあります。
また、工事関係者が多岐に渡るため、円滑なコミュニケーション能力が必要です。
2級土木施工管理技士を取得している場合、工事現場に必要とされる主任技術者になれます。
一方、1級土木施工管理技士は4,000万円以上の工事に必要な監理技術者になれるため、指導業務といった業務の幅が広がります。

受験資格

試験を受けるためには学歴実務経験が必要で、土木施工管理技士1級と2級で違いがあります。
1級の一次(学科)試験を受けるにあたり、指定学科の大学卒業後3年以上の実務経験があれば受験可能です。
詳細は以下の通りです。

引用)1級土木施工管理技術検定 | 一般財団法人全国建設研修センター

1級の二次(実地)試験は一次(学科)試験合格後、一定の実務経験数があれば受験可能です。
次に、2級の受験資格の詳細は以下の通りです。


引用)2級土木施工管理技術検定 | 一般財団法人全国建設研修センター

2級に合格しないと1級を受験できないわけではありません。
実務経験年数を満たして1級のみの受験をする人もいますが、試験に慣れていない人は2級から受験するのがおすすめです。

試験内容

土木施工管理技士における1級と2級の一次(学科)試験は選択問題と回答必須問題があります。
選択問題は土木一般・専門土木・法規から指定数を選び、必須問題は共通工学や施工管理に関する問題構成になっています。
穴埋めや文章記述のよる解答が求められます。
二次(実地)試験は土工に関する内容や品質・安全・工程管理が問われる問題が出題され、穴埋めや文章の記述による解答が求められます。
令和3年度の土木施工管理技士の試験は、合格基準の見直しの影響で出題形式が例年とは異なる可能性があります。

難易度

土木施工管理技士の試験の難易度を解説する上で、令和2年度の受験者数や合格者数を比較しましょう。

階級 試験 受験者人数 合格者人数 合格率
1級
一次(学科) 29,745 17,885 60%
二次(実地) 24,204 7,499 31%
2級
一次(学科) 33,182 23,346 70%
二次(実地) 29,085 12,852 44%

参考)報道発表資料 – 国土交通省

1級土木施工管理技士の一次(学科)試験の合格率は60%、二次(実地)試験は31%ほどです。
一方で2級土木施工管理技士の一次(学科)試験の合格率は70%ほどと少し高く、二次(実地)試験も44%ほどになっています。

一次(学科)試験の合格率半数以上ですが、二次(実地)試験の合格率3~4割ほどにとどまっています。
しかし、試験問題の60%正解すれば合格という基準があるため、努力次第では難しい試験ではありません。
覚えるべきことを暗記し、記述問題では論理的な説明を制限時間内に解答できるように、練習問題などを積み重ねれば難易度は高くないと言えます。
そのため、知識の定着のため2級をまず受験したり、1級の試験時に同時に2級も受けて受かるように保険を掛けるのも一つの手です。

資格取得のメリット

土木施工管理技士の資格を取得すると会社からの評価や配属される現場などにおいてどのような影響があるのでしょうか。
ここでは3つのメリットを紹介します。

現場の幅が広がる

土木施工管理技士の資格を持っていると、技術者として土木工事の現場に配属される際に大きな規模の工事に関われる可能性が高くなります。
なぜなら、土木の工事現場に置かなければならない技術者は年々減少しており、2級取得者なら主任技術者、1級取得者なら監理技術者になれるためです。
特に1級取得者は4,000万円以上の大規模の土木工事の現場に配属される可能性が増え、任される業務の幅が広がります。

会社からの評価が高くなる

土木工事の会社は公共工事を請け負う際に必要な経営事項審査の評価において、施工管理技士取得者が在籍していると点数が加算されます。
そのため、会社にとっても重宝することから毎月「資格手当」を上乗せする場合が多いです。
また、転職の際の応募要項にも土木施工管理技士取得者を条件とする会社も多く、特にゼネコンや大きな建設関連会社における求人欄には1級取得者を条件とされていることがほとんどです。
土木施工管理技士の資格を取得すると会社からの評価が上がり、給与の底上げ転職時に有利になるというメリットがあります。

モチベーションの向上

会社から評価されるだけでなく、土木工事の現場に出た際に資格を持っていない人に比べて一目置かれる存在になります。
1級土木施工管理技士は実務経験などの要件を満たすと、キャリアカードの最高位である「レベル4」として認定され、レベルごとに色が変わるので他者との差異化ができます。
最高位のゴールドは他の人から一目置かれるため、モチベーションアップにもなるでしょう。
資格を取得すると責任を持って業務を行おうという意思の向上や、業務に対する自己肯定感の向上もメリットとして挙げられます。

年収について

2級土木施工管理技士の年収は300~400万円1級土木施工管理技士の年収は500~600万円ほどです。
2級取得者の年齢は1級と比べて若い人が多いので、年収の差となっている原因の一つです。
土木工事会社では、実務経験年数によって給与が変わることが多く、1級取得者の方が現場経験があるため年収が高くなりやすいです。
また、会社によって資格手当を設けている場合もあり、1級土木施工管理技士は月に20,000円、2級土木施工管理技士は月に5,000円が加算される例もあります。

土木施工管理技士補とは?

土木施工管理技士の試験の1級の二次(実地)試験において一次(学科)試験合格後、2回連続で不合格になった者の再受験者は大幅に少なくなるという問題がありました。
そのため、令和3年4月1日から技術検定制度の改正で、一次(学科)試験の合格者を土木施工管理技士補とすることが決まり、一次(学科)試験の合格後は二次(実地)にいつでも再チャレンジできるようになりました。
また、一次(学科)合格者は技士補として業務の幅を広げることができます。
その後、二次(実地)試験合格後は晴れて施工管理技士の称号が付与されます。

まとめ

インフラに関わる土木工事は人が生活する上で欠かせない工事であるだけでなく、地図に残り続ける仕事なのでやりがいがあります。
一方で、高齢者の離職が今後大量に控えていることから技術者不足が問題視されています。
若年層の入職数が減少している影響もあり、土木施工管理技士の受験者も減っているというのが現状です。
そのため、平成30年より2級の一次(学科)試験が年2回の開催になりました。
また、1級取得者は10年前に比べて20代後半〜30代前半の合格者が半分になっているため、受験条件が緩和されています。そうした施策により、土木施工管理技士の増加を計っているのが現状です。
1級と2級の違いを把握した上で、業務の幅や年収アップを目指して取得を目指してみてください。

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