変電所とは?役割や仕組み、変電の流れを解説!

家庭や職場で使用する電気は発電所で作られています。

発電所で作られた電気が我々の生活に届くまでには、変電所という施設を経て変圧されて届くということはご存知な方も多いのではないでしょうか。
しかしその変電所について、具体的にどの様な施設、設備なのかご存知ない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、我々の生活へ密接に関係している変電所について解説します。

変電所とは


変電所とは、発電所で発電された電気を家庭や事業所などに送電するために、電圧を変える施設です。

発電所で作り出される電気の電圧は27万〜50万ボルトの超高圧の電圧で送電されます。
もちろんそのままでは使用できる電圧ではありません。

その電気を適切な電圧まで変圧するための施設が変電所です。

役割

変電所には電圧を適切に変圧するという役割があります。

ちなみに、電気を超高圧で送電するのには理由があります。
電気を送電する際はロスを減らす必要がありますが、電流が流れると電気抵抗によって熱が発生します。この熱は、電流が多いほど熱が発生します。
つまり、電圧を高くすることで電流を減らし熱の発生を抑えることで、送電のロスを抑制することが出来るのです。

変電所は主に以下のような役割を持っています。

① 電圧調整

電気を家庭や事業用需要家へ送電するために、適切な電圧に降圧し送電します。
また発電所から送電する際の昇圧もします。
送電効率に合わせて適切な電圧に変圧するのです。

電柱に取り付けられているトランスにも、タップと呼ばれる切り替え器があり、適宜適切な電圧にされています。

② 調相

一般家庭に送られる電気は単相三線で、工場などの電動機は三相交流が使用されます。
このように電気には相があります。
相ごとの負荷に対し進みや遅れがあり、負荷が均一にバランスよくなる様に調整する役割があります。

③ 潮流調整

潮流とは電気の流れの事です。
電気は発電側から消費側に向かって潮流していますが、消費側である需要家側でも、近年では太陽光などで発電しています。
そのため電気の流れとなる潮流は一定ではありません。

電力潮流を調整し、送変電設備などに過負荷が掛かることのないよう調整する事も、変電所の役割の一つです。

④ 系統保護

地絡などの事故が発生した場合、事故系統を切り離し停電などの影響を最小限に抑える必要があります。
停電などの被害を最小限に抑えるとともに、事故の検出と発生地点の識別などにも役立ちます。
電力系統の保護とともに、監視の役割も担います。

変電の流れ(変電所の仕組み・変電の仕組み)


発電所で作られた電気は、27.5万V〜50万Vと超高圧電圧に昇圧されて送電されます。
長い距離を送電する際、電流を少なくし高い電圧で送電することで、電気エネルギーを熱などのエネルギーに変換されてロスしてしまう事を防ぐ為です。

超高圧で送電された電気は、変電所で7.7万V〜3.3万Vへと降圧されていきます。
そして配電用変電所で6,600Vまで変圧され、電線を通して電柱の柱上変圧器により、家庭で使用される100V/200Vにされて引込みをされます。

具体的には、以下のような流れで送電されています。

    発電所から送られてきた電気は、超高圧変電所で15.4万Vに変換
                  ↓
    一次変電所にて6.6万Vまで降圧 ※この時点で鉄道や大規模な工場などの施設へと送電
                  ↓
    二次変電所にて2.2万Vへと降圧され、コンビナートなどの製造施設などへと送電
                  ↓
    配電用変電所へ送電された電気は、6,600Vへと降圧されてビルや工場などへと送電
                  ↓
    柱上変圧器から事務所や家庭へと送電

    超高圧から特別高圧、特別高圧から高圧へと徐々に変圧し、効率的に送電を行います。
    そして事業用需要家など高圧受電の需要家へは高圧のまま送電し、高圧受電した電気を自家用電気設備で低圧へ変圧し使用しています。

※ジュール熱
電流が電線などの導体を通過する際、電気抵抗によって生じる熱をジュール熱と呼びます。
これは電気というエネルギーが、熱エネルギーに変換されることになります。
つまり送電という視点では、電力のロスになります。
このロスを防ぐために、電力の電流と電圧の反比例する特性を活かし、電圧を高くすることで電流を少なく抑え熱の発生を防いでいるのです。

変電所の種類


発電所から需要家に届くまでの間に変電所は設けられます。

変電所には取り扱う電圧や、設備形態により種別があり呼び方が違います。
変電所の種類・種別の違いをここでは紹介します。

電圧による種類

  • 超高圧変電所

  • 発電所から送電さる50万V・27.5万Vの超高圧の電気を扱います。

  • 一次変電所

  • 15.4万Vの特別高圧の電気を扱います。

  • 二次変電所

  • 一次変電所から送られた電気を2.2万Vの特別高圧に降圧します。

  • 配電用変電所

  • 二次変電所から送られた電気を6600Vに降圧し送電します。

    設備形態による種類

  • 屋外変電所

  • 変圧器や遮断器などの主要設備は屋外に設置し、制御装置などを屋内に設置しています。変電所に最も多い形態となります。

  • 屋内変電所

  • 主要変圧器や制御装置など、全ての機器が屋内に設置されている施設です。
    屋外変電所に比べ、狭い敷地に設けることができます。

  • 地下変電所

  • 変圧器や制御装置など、主要設備を地下に設置している施設です。
    地下に建設するため地上の土地を活用できるメリットがあります。

    用途による種類

  • 電力変電所

  • 電力会社が所有する、電力の送配電などに使用する変電設備です。

  • 自家用変電施設

  • 大口電力需要家などの電力消費者が自前で設置している変電設備です。

  • 電気鉄道用変電所

  • 鉄道の運行などに使用する、鉄道会社の所有する設備です。

    変電所の主な設備7つ


    変電所には様々な設備があります。
    ここでは変電所で使用されている、設備機器をご紹介します。

    変圧器

    変電所のメインとなる基本的な設備で、トランスと呼ばれます。
    この変圧器で電圧を降圧したり、また昇圧したりするための設備です。

    変電所で取り扱う電気は通常、三相交流であり三相交流のトランスを用いています。
    単相用であれば3つ並べて接続し使用します。

    遮断器

    電力の送電・停止をするためのスイッチです。
    また事故の際に自動的に切り離しを行うための開閉器で、磁気遮断器・真空遮断器・ガス遮断器などの種類があります。

    変電所では、送電線に落雷が発生したり地絡事故が発生した場合、当該区間の送電線を系統から切り離し送電を保護する機能があります。
    その際遮断器をコンピュータ制御で系統から切り離した後すぐ、再投入するが高速で行われます。
    故障回路からの切り離しにかかる0.2秒程度の間、わずかに電圧低下が発生することがあります。
    これを瞬時電圧低下(瞬低)と言います。

    断路器

    断路器とは遮断器と違い、電気の流れていない回路を確実に切り離すための設備です。
    これは保安点検や設備更新などの作業時に、誤って回路が投入される事故を防止します。

    遮断器には消弧機能があるのに対し、断路器にはそれがありません。
    そのため電気が投入されているまま断路器を解放すると、アークが発生し事故になります。

    避雷器

    避雷器はアレスタと呼ばれ、落雷や遮断器の動作による異常電圧に対し作動します。
    異常電流を逃し、電気回路の保護を行う設備です。

    調相設備

    調相設備とは、電気の力率改善の為に設置する設備です。
    電気には相があり、遅れや進みがあります。
    そのバランスを改善し、電気を効率よく使用できるように調整します。

    計器用変成器

    変成器とは、電圧の変圧と電流の変流を掛け合わせたものを言います。
    計器用変成器とは、高圧電圧や高圧電流を計器やリレーに接続するために、低い電圧や電流に変成するための設備です。

    制御設備

    変電所に設置されている機器各種を、監視・制御するための施設です。
    各機器の動作状況を計器用変成器などを通し、制御装置の計器で表示し監視します。
    制御装置の手元スイッチでの操作により、遠隔での各種機器の操作を行えるようになっています。

    この遠隔操作技術の発達により、無人変電設備においても遠隔監視が可能となり制御も可能となりました。

    変電所が及ぼす影響


    変電所の近くに住むのは、電磁波による健康被害を懸念するという話を耳にします。
    全く影響はないとは言えないとは思いますが、過剰に不安になる必要はありません。

    変電所の電磁波

    電磁波による人体への健康被害を、不安に思うことはあります。
    では変電所による電磁波での健康被害はどうなのでしょうか。

    日本ではそこかしこに高圧電線が架線されていますが、この電線の架線には規制があり、人体への健康被害を想定したものではありません。
    高圧電線の下を人が通過するにあたり、不快を感じない程度とした規定です。

    つまり政府や電力会社の見解としては、変電所などの施設における健康被害は発生しないというものです。
    日常生活において、テレビや携帯電話など電磁波の影響を受けることは様々あります。
    通常の変電所における電磁波は、人体の健康を阻害する程のものは発生しないということです。

    まとめ


    私たちの生活において欠かすことの出来ない電気というエネルギーですが、発電所から変電所という施設設備がなくては私たちが使う事はできません。
    変電所は電力を安定的に供給するために、非常に重要な役割を担っています。
    電気に関わるお仕事の方も、そうでない方もぜひ変電所という施設をもっと知っていただければと思います。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

    【無料】協力会社・公共工事案件が探せる
    公共工事専門マッチングサイトは案件タンク!
    公共工事案件が探せる!
    今なら無料で3件迄マッチング