知らないとマズい!建設業法とは?概要や具体的な違反例も紹介!

土木・建築工事をする上で守らねばならない憲法が建設業法です。
民法や刑法と同じく違反すれば処罰の対象となり、重い違反の場合は会社の存続の危機にもつながるためどういった内容があるのか把握しておく必要があります。

本記事では建築業法の概要や目的、改正を踏まえた具体的な違反例などを紹介します。

建設業法とは

建設業法は建設業を営む会社の質の向上や建築・土木工事の請負契約の適正化を規定した法律です。
国土交通省は2007年4月1日から各地方整備局等に「建設業法令遵守推進本部」を設けて法令遵守体制の充実を図っています。
推進部が受けた違反の受付件数は年に1,000件以上あり、立ち入り検査も500件ほど行っています。

そうした背景の中、建設業法にはどういった目的があるのかを紹介する前に、まずは概要について説明していきます。

建設業法の概要

建設業法は構成は第1章~8章から成り、各章の概要は以下の通りです。

第一章 総則
第二章 建設業の許可
第一節 通則
第二節 一般建設業の許可
第三節 特定建設業の許可
第四節 承継
第三章 建設工事の請負契約
第一節 通則
第二節 元請負人の義務
第三章の二 建設工事の請負契約に関する紛争の処理
第四章 施工技術の確保
第四章の二 建設業者の経営に関する事項の審査等
第四章の三 建設業者団体
第五章 監督
第六章 中央建設業審議会等
第七章 雑則
第八章 罰則

建設業の許可、請負契約、施工技術の確保といった各項目から罰則について記載されています。

建設業法の目的

建設業法は建設工事の請負契約の適正化を計り、各会社の健全化と業務の成果が上がるよう促す目的があります。
また、工事業務における発注者と受注者の保護も目的の一つであり、そうした上で公共施設や福祉の充実と共に地域や人々にとって住みよい建物や土地作りに寄与するのが最終目的だとしています。

建設業法の対象となる工事とは

建設業法の対象となる工事は以下の表の通りです。
土木・建築全般が対象で、具体的には大工工事の木を使用した工事、左官工事の漆くいや吹付工事、電気や管工事の各種設備の設置工事なども含まれます。
逆に建設物に対する保守やメンテナンス作業や材料の運搬などは基本的に対象となりません。

土木一式 鋼構造物 熱絶縁
建築一式 鉄筋 電気通信
大工 舗装 造園
左官 しゆんせつ さく井
とび・土工・コンクリート 板金 建具
ガラス 水道施設
屋根 塗装 消防施設
電気 防水 清掃施設
内装仕上 解体
タイル・れんが・ブロツク 機械器具設置

建設業法においての主任技術者とは

工事現場には主任技術者または監理技術者が必要です。
監理技術者は下請け契約の請負代金が4,000万(建築一式工事は6,000万)円以上の場合に必要で、それ以外の小・中規模の工事に主任技術者が必要です。

国土交通省は監理技術者の専任の緩和と主任技術者の配置義務の見直しを行いましたが、どのように変化したか説明します。

建設業法における定義と改正について

建設業法第26条の3には主任技術者の定義が定められており、主任技術者は建設工事を適正に実施するため工事の工程・職人の管理をするのが主な職務とされています。
また、 建設業法第26条の3第2項は建設現場における一定の条件下において主任技術者を置かなければならないと定めています。

建設業法の改正により型枠工事または鉄筋工事などの一定条件を満たす特定専門工事において主任技術者が不要になる場合が認められました。
それは一次下請けの主任技術者が再下請の技術上の施工管理を行うことに合意した場合です。
これにより元請は自社施工分を超える業務量に対応しやすくなり、下請は受注の機会を確保しやすくなるというメリットが生まれました。

下図参照

引用)建設産業・不動産業:技術検定制度の改正(令和3年4月1日施行) – 国土交通省

建設業法改正

2020年10月1日に施行された建設業法改正は、働き方改革や建設現場の生産性の向上を目的とし、様々な合理化がされました。
前述の主任技術者の配置の緩和以外にも注文者や建設業者についての改正や合理化がありますので、その内容について説明します。

建設業の働き方改革の促進

建設工事の現場における長時間労働の改善のため、極端に短い工期の請負契約を禁止しました。
違反者は国土交通大臣から勧告を受けるため、休日や雨による不稼働日などを考慮した上で適切な工期を定めなければなりません。
また、現場の処遇改善のため社会保険への加入を要件化し、下請代金のうちの人件費や社会保険料といった労務費にあたる費用は現金(紙幣や銀行振込、小切手)で払うことに配慮をするように明記されています。
こうした建設業法の改正により働き方改革の促進が期待されています。


引用)建設産業・不動産業:技術検定制度の改正(令和3年4月1日施行) – 国土交通省

建設現場の生産性の向上

インフラの整備や地震や洪水による災害により、建設工事における生産性の向上が求められています。
そのため、限りある人材のさらなる活躍や若者の入職の促進を狙った技術者に関する規制を合理化しました。

他にも資材の欠陥によって施工不良が発生した時は建設業者の指示だけでなく、国土交通大臣から資材の製造業者へ改善勧告や命令を可能にする仕組みが整いつつあります。

建設業法 見積もり期間について

工事規模によって建設業法では適切な見積り期間を定めており、具体的な規模と期間について説明します。

予定価格ごとの見積期間

建設業法第20条第3項により、建設工事における元請業者が下請け業者に見積もりを出す場合には一定の見積もり期間が必要です。
工事1件の予定価格が500万円未満の場合は1日以上500万円~5,000万円の場合は10日以上5,000万円以上の場合は15日以上見積りのための最低期間としています。
見積りは工事概要を見てすぐに決められるものではなく、材料や機器、そして工種別に項目を分ける必要があります。
また、工事期間に応じた労務費との兼ね合いも検討しなけれならず、工事規模に比例して考慮することが増えます。
複雑になるほど見積もり期間をしっかり設けないといけません。

建設業法 違反について

建設業法に違反した場合は業務改善命令(指示処分)営業停止処分建設業許可の取り消しといった処分の対象になります。
建設業の許可の取り消しに遭うとその後5年間は建設業許可の取得ができなくなるため、そうしたことを未然に防ぐために違反例について知っておく必要があります。

それでは国土交通省の建設業法令遵守推進本部の活動結果の件数と、具体的な違反例を紹介します。

業務改善命令(指示処分)

業務改善を目的とした勧告や指示は年に100~200件ほど実施されています。
指示処分の例として見積もりや下請け契約の不備などが挙げられます。
他にも建設工事を適切に施工しなかったために、周囲の住民や道路などの公共施設の利用者などに危害が及んだ例もあります。
そうした際にはすぐに危害を防止する措置を行うよう業務改善命令や勧告があります。

営業停止処分

営業停止処分は年に5~10件ほどあります。
労働安全衛生法違反や、建設業許可の無い会社が建設工事をしたり下請契約を結んだりした場合が処分の例として挙げられます。
また、指示処分に従わない場合も営業停止処分になり、指示処分を受けた日から3年の間に再度指示に違反した場合も同様の処分になります。
他にも建設業者が業務に関する談合贈賄などが発覚した場合は最大で1年の営業処分となります。

建設業許可の取り消し

営業処分に従わない場合は建設業法第29条の規定により建設業許可の取り消し処分になり、年に1件ほど事例があります。
取り消し例として法人税法違反や、専任技術者が必要な営業所に置かないまま工事を進めた場合企業の代表者が罰金や懲役に処させれた場合などが挙げられます。

その他 懲役や罰金

建設業法違反者は懲役罰金を科せられる場合もあります。
3年以下の懲役または300万円以下の罰金となる例として、建設業許可が無くて無許可のまま業務を請け負った場合特定建設業許可が無くて下請契約を結んだ場合などがあります。
他にも不正や虚偽がある内容の建設業許可の取得工事現場に必要となる主任技術者監理技術者を置かなかった場合には最大で100万円の罰金が科せられます。

まとめ

建築業法は土木・建築物の建設の質を守り、公共の施設などの増進のための法律です。
そうした工事を請け負う元請・下請会社がスムーズに契約と工事を進めるためにも法が設けられているため、「知らなかった」ということの無いように意識して確認すべきでしょう。

違反者に対する処罰は軽いものもありますが、違反し続けると建設業者としての要ともなる建設業許可が取り消される可能性もあります。
また、建設業者の不正行為などに対する監督処分の基準が2021年に改正されたばかりであることも踏まえると、国土交通省などの報道は定期的に見ておく方が良いでしょう。

施工体制の改善や作業する人員の確保のための情報もありますので、より良い作業環境のためにも確認するようにしてください。

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