接地工事とは?目的や種類、施工方法についても解説!

「接地工事」とはどんな工事なのか?
電気工事士や電気主任技術の方にはなじみ深い工事だと思います。
本記事では接地工事の概要やその種類や目的、施工方法について解説します。

電気工事士や電験三種の試験問題での頻出される分野になりますので、資格取得を目指されている方もご参考にしていただければと思います。

接地工事とは

接地工事の「接地」という言葉の通り、接地工事とは地面に電気機器や電子機器、配線などを基準優位点に接続する工事です。
接地工事が行われる代表的な設備は、電気設備(電力、信号、通信、無線等)や避雷設備(避雷針、架空地線等)、誘導障害防止用設備、電気防食設備、静電気除去用設備などです。

基準点が「地面」であることから「接地工事と呼ばれています。
また「接地」の英語訳である「earth(アース)」から「アース工事と呼ばれることもあります。

接地工事は建物の電気設備や精密機器を保護するために不可欠な工事です。

接地工事の目的

接地工事をする主な目的は以下の通りです。

  • 建築物や人、システムの保護
  • 感電事故や火災事故の防止
  • 保護装置(漏電遮断器、漏電警報器)の安定した動作の確保

それぞれについて簡単に解説します。

建築物や人、システムの保護

雷保護用接地と呼ばれる接地工事を行います。
建築物や人体の保護、電気・電子機器や情報システムを保護するための接地工事です。
雷電流を大地に安全に放流することで被害を回避することが目的です。

感電事故や火災事故の防止

保安用接地と呼ばれる接地工事を行います。
主に、電気設備の事故によって感電事故や火災事故を防止するための接地工事です。
用途によってさらに4つの種別(A種、B種、C種、D種)に分かれ、それぞれ接地抵抗値や電線の仕様などが決められています。

保護装置の安定した動作の確保

機能用接地と呼ばれる接地工事を行います。
大地を回路の一部として利用し、電気設備や機器の安定した動作を確保するための接地工事です。
無線通信やデータセンターにおける空中線回路や情報通信機器用メッシュ接地はこれに該当します。

接地工事の種類

接地工事の種類は、先述の通り「雷保護用接地」「保安用接地」「機能用接地」の3種類があります。
その中でも「保安用接地」は用途により4つの種別に分類されます。
それら4つの種別の概要や接地抵抗値、電線の仕様などを以下の表にまとめました。

種別 A種接地工事 B種接地工事 C種接地工事 D種接地工事
概要 高圧または特別高圧などの電圧が高い機器の鉄台、金属製外箱などを接地するときに適用される接地工事 高圧または特別高圧と低圧を結合する変圧器の中性点(中性点がない場合は低圧側の一端子)を接地するときに適用される接地工事 300Vを超える低圧の機器の鉄台、金属製外箱などを接地するときに適用される接地工事 300V以下の機器の鉄台、金属製外箱などを接地するときに適用される接地工事
接地
抵抗値
10Ω以下 変圧器の高圧側または特別高圧側の電路の1線地絡電流のアンペア数で150を除した値以下 10Ω以下
(ただし、低圧電路において、当該電路に地絡を生じた場合に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設するときは500Ω以下)
100Ω以下
(ただし、低圧電路において、当該電路に地絡を生じた場合に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設するときは500Ω以下)
電線の仕様 引張強さ1.04kN以上の金属線
または直径2.6mm以上の軟銅線
引張強さ2.46kN以上の金属線
または直径4mm以上の軟銅線
引張強さ0.39kN以上の金属線
または直径1.6mm以上の軟銅線
引張強さ0.39kN以上の金属線
または直径1.6mm以上の軟銅線

ちなみに、第二種工事士の筆記試験ではC種接地工事とD種接地工事についての問題が頻繁に出題されており、特にD種接地工事がよく出題されています。
D種接地工事の接地抵抗値100Ω以下」は基本中の基本なのでしっかり覚えておきましょう。

また、C種接地工事とD種接地工事では表にも書いてあるように、地絡を生じた場合に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設するときは500Ω以下となります。
これについても度々問われているので、こちらもあわせて覚えておきましょう。

接地工事の施工方法

接地工事の主な施工方法は以下の通りです。

打ち込み工法 連結式接地棒を地表から打ち込むだけの、比較的簡易な施工法です。
接地棒は地表から深さ 1.5~3m ほど打ち込みます。
地中に砂利などの障害物のないところに適した工法です。
ボーリング工法 ボーリングマシンを使って穴を掘削し、電極と導電性物質を充填する工法です。
掘削穴の直径は 60 ~100mm 、深さは 最大 100m 程度となります。
接地銅板 銅板を埋設する方法です。
銅板は地表面に対して水平または垂直に埋設します。避雷設備の接地に多く見られる工法です。
埋設地線工法 地線(銅線など)を地表面に対して水平に埋設する工法です。
地線の施工形状に決まりはなく、自由な形で埋設します。
この中でも、地線を網目状に敷設する施工法は、網状接地(メッシュ接地)と呼ばれます。

また、A種・B種接地工事は高圧・特別高圧を扱う電気工事の際に行われる接地工事であるため、危険性が高いです。
そのため、それらの施工時にはいくつかの注意点があります。
注意点は以下の通りです。

  • 接地極は75cm以上の深さに埋設
  • 接地極を鉄柱やそのほかの金属に近接して埋設する場合、金属体の底面から30cm以上の深さ、もしくは金属体から1m以上離して埋設
  • 接地線の地下75cm~地表上2mまでの部分を金属管ではなく、合成樹脂管で覆う
  • 接地線は絶縁電線またはケーブルを使用(※地表60cmを超える部分は接地線が鉄柱や金属体に沿っていなければこの限りではない)

まとめ

以上、接地工事の概要や目的、種類、施工方法などについて解説してきました。
接地工事は建物の電気設備や精密機器を保護するために不可欠な工事です。
A種・B種接地工事においては危険性が高いため、施工時の注意点がいくつか存在します。
しっかりと理解し、安全に施工しましょう。

また、電気工事士や電験三種などの資格試験において問われることが多い分野になります。
本記事を参考に理解を深め、資格試験の対策を行っていただければ幸いです。

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