建設コンサルタントとは? 仕事内容や年収、資格について解説!

道路や公共施設といった社会資本のために欠かせないのが建設コンサルタントです。
国から発注された計画をゼネコンが施工する際に、建設コンサルタントがプロデュースや支援をすることでより良い施工とインフラの維持管理につながります。

今回は建設コンサルタントの具体的な企業や役割、仕事の流れについて紹介します。

建設コンサルタントとは


建設コンサルタント(Consulting Engineer)の歴史は古く、戦前に内務省等の行政が行っていたのを今は各民間企業がその職務を担っており、企業によっては70年以上の実績を持っています。

人々の日常生活や社会経済活動を支えるためには道路・交通安全施設、鉄道、河川、港湾・上下水道・公園などの公共施設が必要な中、そうしたインフラの整備を目的としています。

長年の経験を得た建設コンサルタントは専門的な知識を活かして設計を支援したり、インフラや社会資本を整備する役割を通じて地域の発展に貢献します。

それでは建設コンサルタントの役割や立ち位置を紹介します。

建設コンサルタントの役割

建設コンサルタントはインフラなどの工事に対して自ら施工や直接設計はせず、それらを担うゼネコンなどの事業者を支援をする役割があります。

社会資本の整備を中心とした土木・建築工事に関する企画、調査、計画、設計、施工に対し、トータルでプロデュースすることもあります。
建設物がより良いものになるように調査し、設計へのアドバイスをすることで施工を進めやすいようにマネジメントする役割も担っています。

建設コンサルタントの立ち位置


引用)「建設コンサルタントの業務概要」建設産業・不動産業:建設関連業の概要 – 国土交通省 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_tk2_000062.html

建設コンサルタントの立ち位置は上図の通りです。
発注者である国(中央政府)、地方公共団体や自治体(県や市町村)、公共事業団をプロデュースする立ち位置にあり、ゼネコンやメーカーなどの建設会社と協力関係にあります。

発注者から受けたインフラに関する課題に対して、調査や検討を行って解決策を提案したり、建設コンサルタントが自ら企画提案をしたりもします。

行政機関等はその調査結果を踏まえてインフラや公共物の建設を決定し、ゼネコンなどに工事を発注します。

建設コンサルタントの種類


建設コンサルタントが担う業務の種類にはどういったものがあるのか、具体例を踏まえて5つ紹介します。

災害対策

地震や洪水による災害は毎年後を絶ちません。
そうした災害リスクを軽減するために津波などの水位増加の予測や防災対策を建設コンサルタントは提案します。

また、地域の防災性向上のために地域のハザードマップの作成を3Dでわかりやすく作成したり、3D都市モデルの製作や防災訓練の計画もします。

自然環境を守る

自然環境を守るための調査も建設コンサルタントは担います。
河川の流域水循環対策や河川管理施設の検討をしたり、河川の生態調査や環境情報の調査結果をまとめて河道の計画や保護をします。

河川の他、海や森林といった環境の保全を扱う業務もあります。

快適なまちづくり

住みよい町づくりのために建設コンサルタントはバリアフリー化や交通渋滞対策の計画をします。

少子高齢化を踏まえて建物のバリアフリー化が進められる中、駅などの公共施設にエレベーターを検討したり、傾斜や段差があって大変な場所にスロープの設置計画をします。
交通渋滞の問題がある道路の交通量の調査をして対策の検討と設計を行います。交通量が多い場合は道路の迂回路の設計、踏切の渋滞の場合は鉄道高架化の計画をする必要があります。

社会資本の維持

古くなった橋や道路は適切な維持管理をしないと長く使うことはできません。
そのために橋に腐食やひび割れがないか、耐震性能に問題が無いか調査する必要があります。

そうした調査を元に建設コンサルタントは耐震補強設計や修繕計画をします。

技術開発

建設コンサルタントの会社が蓄積してきた技術や知識などを活用して技術開発をします。

設計や施工時に効率的な手法を開発するための具体例として、ICT技術の推進によるドローンによる測量や検査、UAVによる写真撮影による現場状況の把握などが挙げられます。

建設コンサルタントの業務内容


建設コンサルタントは社会資本であるインフラを守り、新しく建設するためクライアントをサポートするのが主な業務内容として挙げられます。

総合的なプロデュースや支援について具体的な内容や仕事の流れを紹介します。

具体的な仕事内容

建設の企画設計の段階において、建物などのライフサイクルを考慮した設計となっているか、建設時のコストを踏まえた経済性はどうかを検討します。

特にコストを抑えるためには資材の調達方法や適切な工法の検証が必要になり、工程管理だけでなく施工ステップの作成を経て具体的な提案もしなければなりません。

他にも設計図面を元に3Dモデルを作成し、施工がスムーズにいくかの検証が必要な場合もあります。
複雑な形状の建設物を作成する場合は細部のモックアップ作ることで、施工時に取付けができないという事態を回避してスムーズに進められるようにします。

以上が企画立案や設計に関わる具体的な仕事内容となりますが、近年では維持管理を前提としたBIM/CIMの製作を担う建設コンサルタントもあります。

仕事の流れ


引用)「建設コンサルタントの業務概要」建設産業・不動産業:建設関連業の概要 – 国土交通省 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_tk2_000062.html

建設工事の全体の流れは上図の通りで、そちらを元に建設コンサルタントの仕事の流れを紹介します。

まず、発注者から依頼を受けて建設計画に対する企画立案のための調査を始めます。
調査は建設現場の周囲に大きな影響が出ないか、交通量の調査や水質検査などの環境に関する内容を調べ、設計に反映します。

ゼネコンによる施工が始まると、建設コンサルタントは施工時に問題が起きた場合のフォローなどを頼まれることがあります。

建設後は維持管理を担う場合もあり、あらかじめ設計時に建物全体のライフサイクルを検証する時には、建物の長寿命化に向けた維持管理計画や補修計画などを考慮して設計に反映します。

建設コンサルタントの年収について


電気やガス、水道、道路や公共施設といったインフラは人々の生活に欠かせないため、建設コンサルタントの需要は常にあります。
そして、専門性の高さから年収も高いと言われています。

平均年収

建設コンサルタントの平均年収は600万円ほどで、月に30~40万円の給与と賞与がある場合が多いです。
個人で建設コンサルタントを担う人は成果報酬型となるため、大きな案件を手掛けるとその際の給与が高くなる傾向があります。

そのため、年収が1,000万円以上になる場合もあり、大きな企業で役職が付く際にも高収入となります。
逆に契約社員として各社に出向や配属して働く場合は年収が400万円ほどとなる傾向があります。

年収を上げるためには

建設コンサルタントは幅広い業務に携わることから、長年務めることで経験を積み重ねて技術や知識を得ることができます。
そのため、経験年数が増えれば必然的に年収が上がり、経験豊富な人は役職に付きやすくなることから給与が上がる可能性が高いです。

そうした役職手当だけでなく、技術士などの資格取得による資格手当を狙うのも年収アップのチャンスとなります。

他の手法として大企業へ転職することが挙げられます。
大きな工事の計画から維持管理まで携われる可能性が上がり、プロジェクトが大きいとコンサルタントに支払われる給与も高くなります。

建設コンサルタント主要会社


国土交通省の建設コンサルタント登録規定に基づく登録会社は「建設関連業の登録業者に関する情報提供システム」で確認できます。

今回は登録された建設コンサルタントの会社から主要な企業を3社紹介します。

日本工営

日本工営は国内建設コンサルタント企業での売上規模第1位の会社であり、70年の歴史と160か国にわたるプロジェクトを担います。

圧倒的な資本力と技術士が1,500人以上在籍するという強みを生かし、交通・環境などの問題に対する最適解を見出したり、衛星を利用した地表面変状の監視技術の開発などを進めています。

海外の実績ではミャンマーでの第二水力発電事業、ベトナムの都市鉄道建設プロジェクトなどが挙げられます。

建設技術研究所

建設技術研究所は70年以上の歴史があり、東日本大震災の復興事業にも携わった建設コンサルタント会社です。

女川駅前の再興では自然と調和する都市空間作りをし、グッドデザイン賞も受賞しており、コンストラクションマネジメント(CM)やアイコンストラクション(i-Construction)を進めることで建設現場の3次元データの活用を計っているのが特徴です。

オリエンタルコンサルタンツ

創業70年の歴史を持つパシフィックコンサルタンツは、1,000人以上の技術士や100人以上のRCCMの資格取得者が在籍している建設コンサルタントの会社です。

森林を大切にするという目標を掲げ、維持管理のためにデジタルトランスフォーメーション(DX)に力を入れています。

他にもIoTを活用した河川管理簡易監視システムの開発や渋谷駅周辺の駅や商業施設の開発を手がけているのが特徴です。

建設コンサルタントの主要資格とは


一定の資格を取得していると毎月、手当を支給する企業もあります。

また、建設コンサルタントに対する資格取得への支援が熱心な会社も多く、受験時の費用や講習にかかる費用を支払う企業もあるので実務経験を踏まえて積極的に取得を目指しましょう。

技術士

建設コンサルタントとして仕事を受注する際に「技術士」の資格があると評価対象になります。
そのため、建設コンサルタント会社に所属すると最初に取得を目指すのが国家資格である「技術士」の資格です。

資格取得時にはまず「技術士補」を取得して、建設環境の技術士を目指す場合が多いようです。
技術士の資格手当として5万円支給する企業もあります。

RCCM

「RCCM(Registered Civil Engineering Consulting Manager)」はシビルコンサルティングマネージャと呼ばれる資格です。
建設コンサルタンツ協会が実施している試験であり、建設コンサルタント業務の技術水準や責任技術者の確保を目的としています。

RCCMは資格手当として2~3万円支給する企業もあります。

まとめ


「未来をつくる仕事」とも言われている建設コンサルタントの担う業務や役割について紹介しました。

国土交通省の「建設関連業等の動態調査報告」によると令和2年の建設コンサルタントの契約件数は204件、契約総額は676億円ということから需要の高さが伺えます。というのも道路や橋梁といったインフラが建設されてから年月が経つと老朽化するため、メンテナンスや修繕のための施工計画は増えるからだと言えるでしょう。

そうした工事は足場を組まないと点検できなかったり、修繕作業も難航する場合は少なくないことから建設コンサルタントの業務は今後も必要になります。

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