建築工事とは?土木との違いや建築工事の流れを解説!

家やお店、公共施設などは建築物と呼ばれていますが、建築と建設の違いや建築と土木の対象となるものの違いはご存じでしょうか。

今回はそれらの違いを建築基準法や建設業法などを踏まえて解説し、建築工事の具体例や竣工から着工までの流れ、工期の目安を説明します。

建築工事とは


建築物とは建築基準法第2条第1項により、屋根や柱、壁といった構造がある建物を指し、建築設備を含むものと定められており、工事の着工から竣工までを建築工事と言います。

建築物は第一種低層住居専用地域などの都市計画区などの指定を踏まえた上で建てて良い場所が変わるだけでなく、建築基準法によって建物の大きさや構造の条件が厳密に定められています。

建築と建設の違い

建設は英語で「Construction」と言い、建設業法によって定められていて建築や土木などをすべて含む総称です。
建設業には29種類の許可業種があり、その一つに建築一式工事や土木一式工事があります。

建設工事に該当しない具体例として、土木工作物の建設に用いるプレキャスト製品製造などが挙げられます。

建築とは英語で「Architecture」と言い、一戸建てやマンションといった住まいからショッピング用の店舗、職場となる各種テナントビルなどの建物を指します。
建物の新築工事だけでなく、リノベーションや修繕・改修工事、増築、耐震補強工事も該当し、建築基準法によって建物の設計に関する基準などが定められています。

土木工事との違い


建築工事とは建物に関する工事であり、土木工事はインフラに関わる工事です。
インフラとは道路や鉄道、河川を渡るための橋、水をせき止めるダムや堤防、地形を整理した造成工事といった建設物を指します。
インフラは国や地方から依頼されることが多いです。ただし、建物の建築時に地下の埋設物や水道管などを工事する際は土木工事に該当します。

建築と土木の図面は大きく異なり、建築の図面は柱の間にかかる梁や壁などが直線で表し、対象物を拡大したり詳細な部分を表します。
一方、土木の図面は道路や地形を表す等高線などを曲線で表すのが特徴で、数百メートルの範囲を図面化することもあります。

建築工事の具体例


住居やお店、各種公共施設といった建築工事には以下の種類があります。

・住居(共同住宅)
一戸建て、アパート、マンション、デザイナーズハウス

・商業施設
コンビニ、スーパー、ドラッグストアなどの小売店舗、大型ショッピングモール

・公共施設
病院、公民館、体育館、美術館、幼稚園、保育園、学校、文化施設、介護・リハビリ施設、高齢者用施設(グループホーム)

・その他
倉庫、プラント工場、劇場、観覧場、集会場、展示場、市場、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、旅館、寄宿舎、下宿、自動車車庫、危険物の貯蔵場、と畜場、火葬場、汚物処理場

建築物は東京の「スカイツリー」、大阪の「あべのハルカス」、横浜の「ランドマークタワー」といった高い建物も挙げられます。
多くの人が目にする都市のシンボルも建築物として有名です。

建築工事の流れ


引用) 建築関係法の概要

建築工事はまず、発注者が入札を出して各社の見積もりや提案内容を比較し、受注契約をしてから工事の着工となります。
そのため、建築計画を踏まえた、設計図書、実施工程表、施工計画書、平面図・立面図といった施工図などを元に建物土台作り(土工事や杭工事)から始まります。

その後、コンクリート造なら鉄筋や型枠を踏まえたコンクリート工事、鉄骨造なら建物の骨組みとなる柱や梁の鉄骨工事を進めます。
更に、外装となる壁や屋根に関わるタイルや塗装工事を経て、部屋の間仕切りや床、内装材、建具の設置といった意匠工事を進めます。

意匠工事と同時進行でガス、給水、排水、換気、冷暖房、水道などの設備工事や照明やコンセントに関わる電気工事も完成させていき、建物の周りにおける樹木やブロック塀の設置といった外構工事も進めます。
施工中に建築物が基準に適合しているかを確認するための中間検査をする場合があり、完成時は完了検査申請を出さなければいけません。

工事完了後の検査では法令に基づいた建物であるか認められた上で竣工となります。

建築工事の工期


工期とは工事の着工から竣工までを指します。
公共工事は発注者が工期を設定した上で入札が行われ、民間工事は受注の候補者が工期を提案して発注者との相談の上で発注先を決定します。
工期を決める上で、施工者の週休2日を確保して長時間労働の無いよう適正な日数を設定しなければいけません。

国土交通省は「国土交通省直轄工事における技術提案・交渉方式の運用ガイドライン」を製作しており、「工期設定支援システム」や日本建設業連合会の「建築工事適正工期算定プログラム」を参考にした上で適正な工期の確保を求めています。

マンション、住宅、アパート、ビルなど

建築工事における工期の目安は、一般的な戸建ては半年未満アパートや小売店舗、高齢者施設は半年数階建てのオフィスビルは1年マンションや公共施設は2~3年です。
特にマンションは建物の階数に比例して工期が延び、1か月で一つのフロアが完成すると言われています。

工期は工事の規模と比例することが多く、数十平米の一軒家や店舗は工期が短く済み、延床面積が数百平米にとなる十階建てのマンションや広い土地に建てるショッピングモールは工期が長いです。

なお、延床面積が小さい場合でもデザイナーズハウスや内装にこだわりがある建物は工期が少し長くなります。
逆に広い土地に大きな工場を建てたり、高層のオフィスビルを建てたりする場合は工期が短めになります。

延床面積に比例しない理由は、屋内に部屋数が少なくて複雑な形状とならず、設備や電気も工数が少なくなる場合は躯体が完成した時点でほぼ完成となるためです。

まとめ


建設と建築、土木の違いを把握した上で街中を歩くと、建物などの見方が変わるかもしれません。
長い時間を掛けて建設された建物もありますので、そうした背景を考えたり調べたりすると関心が深まることでしょう。

工期に関して国土交通省は建築工事の問題点を洗い、施工不良や施工データの流用が無いか目を光らせています。
適正な工期あっての良質な建築物となり、そうした取り組みがあるからこそ住みよい住宅や長く使いやすい公共施設などが作られています。

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