鉄筋工とは?仕事内容や資格について解説!

鉄筋は建築や土木におけるコンクリートを使った建造物に必要となりますが、組立をする鉄筋工の役割にはどういったものがあるかご存知でしょうか。
今回は鉄筋工に必要な資格があるのか、向いている人はどのようなタイプかなど説明します。
まずは人々の生活に欠かせない建物やインフラとの関連も見ていきましょう。

鉄筋工とは?

鉄筋コンクリート造の建物や地盤に打つための杭、トンネルや橋の脚となる橋台・橋脚の内部には、骨組みとなる鉄筋が埋め込まれています。
コンクリートを打設する前に鉄筋をかご状に組んだり異なる種類や形状の鉄筋等を交互に組み上げていくのが鉄筋工の主な仕事です。
他にも建設物を設計するための図面や仕様書を受領してから鉄筋の選定をして、鉄筋の加工形状を考えた上で工場へ発注する業務もあります。

鉄筋工事の流れと役割

RC造やSRC造といったコンクリートを主体とする構造の建物に鉄筋は欠かせません
圧縮する力に強いコンクリートを柔軟にする役割があるためです。
鉄筋を使う際には仕様書と図面から、形状をどのように加工するかを決めたり、鉄筋の取り付け方が記された加工図を元に組立をします。
そして、コンクリートの打設時に型枠と呼ばれる型を組み上げてから鉄筋を設置していき、枠の中にコンクリートを流し込んで数日かけて乾かして固めます。
これが施工時における鉄筋・型枠・コンクリートの一連の流れとなりますが、具体的な内容について説明しています。

 

  • 鉄筋の搬入
  • 建物と鉄筋
  • 鉄筋の組立について
  • 自主検査

 

 

鉄筋の搬入

まず、施工現場に鉄筋を搬入する必要がありますが、施工図面の加工図通りに鉄筋の形状や数を揃えて整理することから始めます。
鉄筋は真っすぐな形状もあれば、曲がったものもあり、太さも様々です。
杭に使用する場合は弧を描いたり円状形があり、建築物や土木用の建設物に合わせた鉄筋が必要になって数量も多いので混合させないようにしなければなりません。

建物と鉄筋

建物を支えるためには、ベタ基礎や独立基礎があった上で地中深く杭を打つことで建物を強固に支えることができます。
手順としては敷地をならして土を掘って杭を打って基礎を作ります

その際に鉄筋を組んでコンクリートを流し込こむことで、地震に強くて耐久性のある建物になります。
基礎ができたら次に床や柱、壁といった躯体を作ります。
基礎と1階の床は一体化して作る場合もありますが、その際は基礎用と床用の鉄筋が使われます。

同様に床と柱をつなぐ際にも複数の種類の鉄筋が混合し、一定の間隔でまんべんなく入っていきます
マンションや複合施設などの高層の建物の場合、高い階よりも低い階の方が鉄筋が太く、多めに配置されます。

また、壁の鉄筋は外壁と内壁(戸境壁)で鉄筋の種類が異なり、窓やドアなどの建具がある部分には鉄筋が入らないといった特徴があります。

鉄筋の組立について

鉄筋の組み立て時において、ハッカー」と呼ばれる工具を使って鉄筋を縛ったり束ねたりする作業を「結束」と言います。

水平・垂直方向に平行してきれいにまとめつつ、素早さと出来栄えの良さが求められます。
鉄筋どうしをつなげる作業を「嵌合(かんごう)」と言います。

現場で熱して溶接する場合や、機械式継手どうしをつなげていく場合があります。
地下などへ鉄筋を荷降ろす際にはクレーンを使うことがあり、ワイヤーロープを使って掛けたり外したり、吊り荷を降ろす場所を指示などをする「玉掛け作業」があります。
鉄筋は上記のことを踏まえて作業が進められます。

自主検査

鉄筋を組んだらすぐにコンクリートを流すのではありません
鉄筋の配置が図面どおりになっているか自主検査をする必要があります。

コンクリートの表面から一定の距離がとれているかや、鉄筋どうしの間隔が正しいかを確認し、鉄筋の太さなどもチェックします。
構造物が必要な強度を保てるか鉄筋の正確性にかかっていると言っても過言ではありません。

鉄筋工に向いている人

鉄筋工には体力やスピード、正確さも求められる中、どういった人が向いているか具体的に紹介します。
例えば基礎コンクリートなどを打設するにあたり、図面に書いてある通りに目印としてコンクリートに目印を付ける「墨だし」という作業があります。

図面を正確に読み取って適切な鉄筋を配置していくためには正確さや、限られた条件下でどうやって組み上げるかを把握しておかなければいけません。
また、図面通りに鉄筋を設置しようとした際に、施工現場で修正の指摘があれば速やかに直さなければなりません。
現場の指示を的確に反映したり、他の職種との工程調整を求められつつ工期を守って作業する柔軟性も必要です

必要な資格について


鉄筋工を務めるにあたり、必要な資格はありません。
未経験者でも採用が行われており、社内で実務を通して技術を身に付けていくことが多いです。

その際に必要なのは一日中外で身体を動かすことができる体力や、重量のある鉄筋を持ち運べるパワー一からスキルを学んでいこうという意思です。
そうした向上心の元、あると評価されたり役職を担うための助けになる資格について紹介します。

鉄筋施工技能士

国家資格である「鉄筋技能士」があると昇進だけでなく、様々な施工現場に携わるための手助けになります。

鉄筋技能士検定は鉄筋工事の施工に必要な技能を認める資格であり1級と2級に分かれていて、試験は「鉄筋組み立て作業」と「鉄筋施工図作成作業」に区分されています。

2級は実務経験が2年以上か一定の学校を卒業した場合に受験可能です。
1級は実務経験が7年以上か2級取得後に2年以上の実務経験があれば受験可能ですので、先に2級の取得を目指す人も多いです。

登録鉄筋基幹技能者

国土交通大臣登録制度による「登録基幹技能者」は、作業能力が高くて豊富な知識を持っていることが認められる資格です。
また、施工現場で効率的に作業を進めるためのマネジメント能力がある者だとされます。
資格があることで上級職長と認定されたり、工程などの計画や管理業務を任されることもあります。

CCUSの能力評価

国土交通省が主導し建設業振興基金による「建設キャリアアップシステム(CCUS)」において、鉄筋技能者能力評価の判別の申し込みができます。
就業日数や保有資格に応じて4段階のレベルに分けたカラー別のカードが発行でき、現場や会社で評価されます。
レベル1は初級技能者として白色、レベル2は中堅技能者として青色、レベル3は職長として銀色、レベル4は高度なマネジメント能力を有する者として金色として判別され、各レベルの詳細は以下の通りです。

就業日数 保有資格 一定の就業日数
レベル4 2,150日(10年)以上 ・登録鉄筋基幹技能者
・優秀施工者国土交通大臣顕彰
・安全優良職長厚生労働大臣顕彰
・卓越した技能者(現代の名工)
・レベル2~3に該当する保有資格
職長としての就業日数が645日(3年)以上。
レベル3 1,505日(7年)以上 ・一級鉄筋施工技能士(組立てか施工図)
・レベル2に該当する保有資格
職長又は班長としての就業日数の合計が645日(3年)以上。
レベル2 645日(3年)以上 ・玉掛技能講習
レベル1 建設キャリアアップシステムに登録しており、レベル2~4までの判定を受けていない技能者。

まとめ

鉄筋工の仕事内容や流れを踏まえて、あるとメリットが多い資格についても紹介しました。
手作業や肉体労働が多い印象があると思われますが、最近では組立後に図面どおりに配筋されているかの検査を、AIと画像解析を使って自動化するという手法を取り入れる現場もあります。
他にも鉄筋工が一つずつ検査する際の作業をデジタル化する他、現場での立会検査をオンラインで遠隔化するという効率化が計られているのが現状です。
国土交通省はそうした鉄筋工の業務において、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することで技術者不足などの問題解決に着手しています。鉄筋工の今後の発展と活躍にも期待できると言えるでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です