海洋土木とは?仕事内容や種類、資格について解説!

建設工事や土木工事と聞くと、道路工事やビル建設などをイメージされる方が多いかも知れませんが、海洋での工事に関する土木工事というものが存在します。
それが今回ご紹介する海洋土木になります。
ゼネコンの中で、特に海洋土木工事や港湾施設工事などに特化した建設会社をマリンコントラクター(マリコン)と呼びます。
海に囲まれた我が国にとって、海洋土木とは非常に重要な役割を果たす仕事です。

海洋土木とは

ゼネラルコントラクター(ゼネコン)の中でも、海洋土木工事や港湾施設工事に特化した建設会社のことをマリンコントラクターマリコン)と呼びます。
マリコンが行う主な事業とは埋立工事浚渫(しゅんせつ)工事に、護岸工事海底工事・海底トンネル工事橋梁基礎工事といった海洋に関わる土木工事が主な事業となります。

海洋土木の特徴

海洋土木事業の主な特徴についてご紹介します。

事業規模が大きい

海洋土木の大きな特徴として、事業規模が大きいということが挙げられます。
海底トンネル事業防波堤事業など、一つ一つの事業が大規模である事が多くなります。
例えば浚渫(しゅんせつ)工事などは船の安全な航路を確保する為の、いわば海洋上の道路工事となり事業規模の大きな工事です。

社会貢献性が高い

海洋土木は海上輸送の貿易にとって非常に大きな役割を果たします。
特に島国である日本にとっては、海上輸送による貿易の安全性は非常に重要です。
また台風や津波などの自然災害から沿岸を守る護岸工事や、災害時の復興支援などにも関わる海洋土木は社会貢献性の高い事業です。

海外事業が多い

マリコンは国内での事業のほか、海外での事業が多くあるのも魅力のひとつです。
大手マリコンである五洋建設では海外事業が約3割を占めており、多くのマリコンは積極的に海外事業に進出を果たしています。
国境を越えたインフラに貢献するという、非常にやりがいの大きな仕事です。

海洋土木の主な種類7つ

埋立工事

関西国際空港や羽田空港などのように、海底に土砂などを投入し新たな土地を造成する工事が埋立工事です。
周囲を海に囲まれ国土面積の小さな我が国では、以前から多く採用されてきた造成工事手法となります。

浚渫工事

主に港湾などに大型の輸入船などが進む航路にある海底に、船底がぶつかったりする事がないよう海底にある土砂などを掬い上げて整備する工事となります。
浚渫工事は海洋上での船の道路工事と言える工事であり、日本の海洋貿易を支える非常に重要な役割を果たしています。
また浚渫工事により掬い上げた土砂は、埋立工事などに利用されます。

護岸工事

護岸工事は港湾沿岸の護岸工事に加え、河川の護岸工事もあります。
河川の増水などによる被害や、災害復旧または災害防止の為の工事となります。
根固めブロックやコンクリートブロックなどで、河川の増水による周辺地域の被害を防止するといった社会的役割のある工事です。

防波堤工事

高波や津波の被害を防ぐために作られる、防波堤工事も海洋土木の仕事となります。
防波堤の土台となる基礎捨石が、激しい波の勢いなどで削り取られないよう根固めブロックや被覆ブロックにより固定しています。
施工技術やICT技術の進化により、潜水ダイバーによる人力作業から機械的作業が可能になり、より効率つ的かつ安全な施工が進められています。

橋梁基礎工事

橋梁を架ける際の基礎工事も海洋土木によって工事を行なっています。
陸上と海上を結ぶ橋梁は非常に重要なインフラであり、山岳地や河川にとっても橋梁の建設は重要な交通インフラとなります。
橋をかける際の杭基礎工事などを海洋土木によって行なっています。

海底工事

海底工事の代表的な工事としては、海底ケーブル工事や海底原油配管工事などがあります
これはダイバーが潜水し施工する事もあります。
海洋ケーブルは通信インフラには欠かせない重要な通信施設であり、原油配管は原油輸送にとって非常に重要な役割となります。
いずれも海底に敷設する事により、気候や天候の影響による劣化などを減少させ、データ通信の安定性や原油輸送の安定性が確保されます。

海底トンネル工事

日本には海峡や水路が多く存在し、橋梁やトンネルによって繋いでいます。
その連絡通路となる海底トンネル工事も海洋土木によって作られます。
沈埋函と呼ばれる巨大な函(箱)を、海底に沈めて連結し海底トンネルは成形されます。
こうした沈埋函の沈設作業や曳航などは熟練のサルベージ技術によって支えられています。

海洋土木の仕事に役立つ資格について


海洋土木工事を目指す、もしくは海洋土木工事を行う際に役立つ資格としては土木施工管理技士の資格がおすすめです。
土木施工管理技士は土木工事を行う際に、工事に伴う役所や関係各所への届出申請手続きや、工事計画書の作成などを行います。
そして工事の品質・安全・原価・工程の管理を行う重要な役割を担います。
資格には1級と2級があり、それぞれ管理できる規模や受験資格が異なります。
まずは2級から取得を目指し、実務経験を積んで1級を目指すのが良いでしょう。

海洋土木業界の将来性について


海洋土木業界は建設土木業界でも海洋という特殊環境である事と、浚渫船などの設備の違いから中小ゼネコンが参入しにくい環境です。
そのため競争相手となる競合他社が少ない独占事業に近い環境となっています。
国内でのマリコン大手は以下の3社が代表的です。

【国内マリコン大手3社】

  • 五洋建設株式会社
  • 東亜建設工業株式会社
  • 東洋建設株式会社

国内での工事では4〜6割を官公庁の工事が占めており、安定した経営を実現しています。
海洋事業の技術を陸上建設に活かした建設工事なども積極的に行なっており、今後も安定して拡大すると考えられます。

まとめ


災害時の復興支援事業や防災・減災の関連事業も国内外を問わず盛んになっており、港湾などへの公共投資も続いている事から益々期待できる業界となっています。
社会的な情勢や経済的情勢に影響を受けやすい建設土木業界の中で、海洋土木は海洋という特殊環境に特化している事から国内だけでなく海外でも需要があります。
またその事業は社会的貢献性の高さと、特化した技術の専門性から競合が少なく安定した事業となっています。
国内だけでなく海外でも活躍したいとお考えの方は、マリコン業界への挑戦も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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